4.07.2012

小麦のたび


この子を見た瞬間はっと心臓をつかまれた気がした。

一目惚れの恋のような出会い。

秋山農園さんが連れていってくれた製粉所。

松本さんというおじちゃんがひとり家の横に建てた小さな製粉所。

おおきなおおきな機械なのに威圧感がないのはなぜだろう。

とてもとても愛おしいのはなぜだろう。

秋山さんが大事に育てた小麦は、ここで松本さんがひいてくれる。


そういうことだと心の中で思う…

その粉をつかってパンやお菓子ができる。

とってもとってもシンプルなこと。


おどろくことにこの機械を松本さんが造りだす。

石臼を置いて、そこへ粉を運ぶベルトがのぼって行く。



石臼にすり潰された麦は鉄と絹の布でできた編み目を通って

小麦粉となって落とされる。



この小さな絹の目をくぐりぬけて


松本さんが機械をまわっていろいろと話してくれた。

かっこいい…。もっと話を聞きいてみたいな。