10.06.2012

タイ回想4

山のくねくねとした道を結構なスピードで走り抜ける。
乗ってるみんなもだんだん無言…。ひたすらひたすら走るワゴン。
(自称)三半規管が弱いわたしは酔った気がする胸元をなで下ろし
酔ってないよ、酔ってないよと暗示した。
途中1時間半くらいで休憩。ほっ。でもまだ半分…。
このスタンドではけっこうガッツリ系な食べ物がならんでる。運転手さんはご飯休憩。
その後もぐいぐいと山道を抜けて1時間ちょっとしてくると
だんだん街らしい建物が見えてきた。

タイ北部の山間にある街 Phai(パーイ)。
名前からしてなんか好き。
ここは海外からのバックパッカーたちが多く滞在してる。

山にぐるり囲まれた街はとても小さく
群馬でいったら桐生のようなどこかのどかな雰囲気。

ちょうど雨期にあたる時期で、どんより暑い曇に覆われる日も多かったな。
ゲストハウスががたくさんあって一泊250バーツで、
狭い部屋にベットが一つどしんとあって、
シャワーと扇風機まである部屋に泊まることができた。ものすごい簡素だけど…
裏にはすぐ川があった。
こいつはいつも寝そべってたな。
ひとまず珈琲一杯しか飲んでないお腹をみたしたくて屋台へいく。
おままごとのようにカラフルなテーブルの上。
パーイはバンコクやチェンマイみたいにたくさん車なんて走ってないし
何にもないし、やらなきゃならない事もないし、想い想いに時間を過ごした

街からすこし歩くとすぐに田園風景になる。
どこか日本に似てる。
道も舗装されてないし、ちょっといけば電信柱は木になった。

水牛のような牛たちがむしゃむしゃ。むしゃむしゃ。
なんかこの牛、kenji jammerのジャケットみたい…
中学生みたいな子たちがムエタイの練習場へ向かっていった。かっこい!
おばちゃんたちは夕方に買い出しでぶーん!
散歩していたら牛にもたくさんであった。
何匹もの牛を連れてゆっくりと歩くおっちゃんはこちらがニコリと笑うと
にこっと優しくわらってくれた。
今となってはパーイの街中は地元よりよそから来る人の方が多くなって、
お店も並ぶようになって賑やかになったけれど
きっともっと昔はこうやって畑や田んぼしかなくて、
のんびりな生活をしていたんだろうなぁ…


パーイの夜ご飯は夕方になるとメインの通りにずらっと並ぶ
屋台ですませることが多かった。
いつも屋台のまわりには野良犬たちがたくさんいて
おこぼれちょうだいをしてくる。
そこら中にいる犬たちは、みんな自分たちの縄張りがあって
何かがきっかけで喧嘩が始まる。
みんな一斉に吠え出してあちらこちらから犬が集まって騒ぎだす。
足の皮膚がめくれてびっこしてる犬でさえ、
寝そべっていたかと思うとむくっと起き上がって足を引きずりながら
みんなの騒ぎに駆けつけた。
人間とは別に犬の社会がちゃんとある。
でもちゃんとみんな生活できてる。犬も人も。
本当はこうやってみんなで生きてけるはずなのにな……

あまりにも騒ぎが過ぎると、どこからかバケツを持ったおっちゃんが水を
バシャーって犬たちにかけた。うるさいぞ!頭冷やせよ!!って。笑



 パーイの日々。(タイ回想4)つづく…